未経験から自社開発Webエンジニアに転職して良かった点・悪かった点

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私は「印刷業」、「貿易業」を経て、29歳でWebエンジニアに転職しました。今までのキャリアを捨て、「Webエンジニア」に転職して正解だったか。結論から言ってしまえば「正解」でした。こんなに将来性があって面白い職業は他にはないと思います。全く異業種を渡り歩いてきた目線からみた「Webエンジニア」という職種について、これから「Webエンジニア」への転職に興味があるという方向けにメリデメについて解説していきたいと思います。

以下に、その結論に至った「良かった点」と「悪かった点」を羅列したのですが、以下2点の認識を共有した上で読んでいただけるとありがたいです。

  • 人それぞれバックグラウンドは違いますので、あくまで私個人の見解であり、「かなりバイアスのかかったもの」である
  • 「自社開発 × Webエンジニア × ITベンチャー」という条件。「SIer」「SES」「大手企業」などは私の条件とは合致しない

Webエンジニアのメリット

最新の技術(ツール)にキャッチアップできる

仕事に求められる技術は「日進月歩」です。最近まで、「電話」と「E-mail」でコミュニケーションをとっていたのが、今や「Slack」と「Whereby」に切り替わっている。「Excel」を使って分析していたのが「Python JupyterNoteBook」に切り替わっている。「オンプレミス」サーバが「AWSやGCP」などのクラウドサーバに置き換わっている。ファイル管理「ファイル名_日付.xls」 → 「Github」「Jira」でいんじゃね。日常生活においても「Wordpress」ブログが廃れてきて「Youtube」などの動画メディアが台頭している(やばい…)。
Webエンジニア職についているとこういった技術情報に強い方・使いこなせる方が多いため、モダンなツールが出てくるとすぐに導入しようかとなります。そういった点で、常に時代の流れにあった働き方ができると思います。恥ずかしながら、前職・前々職ともに「Slack」も「JupyterNoteBook」も「AWS」も一切使ったことがありませんでした…。便利さはやっぱり使ってみないとわからないですよね。
2020年は AI・ビックデータ・自動運転・ドローン・5G・バーチャルリアリティなど新しい技術がどんどん一般活用が進んでいくと思いますが、そういったツールの導入が遅れるというのは命取りになりかねないので、そういったツールがすぐに導入される環境にいるのはかなり有利だと思います。
また、精神論かもしれませんが「世間ではAIやRPAの活用と言われているのに俺の仕事は何も関係ないけど大丈夫だろうか..」という不安もなくなります。

手に職を身につけられる

Webエンジニアは「プログラミングのコードを作成する」だけだと思ってはいませんか? 私もかつてはそうでした。大きな企業では、専属の「コーダー」みたいな人も存在するとは思いますが、ITベンチャー(少数規模)では、システム設計・仕様書も作るし、コードも書く、UI・UXも考えるし、テストコードも書く、CI・CDなどのDevOpsもデータ分析もやるみたいな幅広く業務を行うことができます。その分学ぶべき技術は多岐に渡りますが、その分自分にスキルが身についているという充実感を感じることができます。
しかもその知識は時代に即したものなので、「こんなスキル勉強しても意味ないんじゃね..」みたいな感覚は持たなくて済むと思います。

自由な働き方ができる

私はきっちりと決まった時間に出社して、決まった時間に退社するのが好きなので、前職とそれほど変わらないライフスタイルですが、まわりは定時に出社する人は殆どおらず自分のライフスタイルにあった時間で仕事を行うことができます。これはWebエンジニアという職業が「労働集約型」ではなく「知識集約型」であるからではないでしょうか。つまり「結果」が「時間」に依存しないということですね。だったら自分の一番パフォーマンスの発揮できる時間帯に短時間で成果を出してしまえば良いと当然なるわけです。
また、基本的に「PCでの作業」・「チャットツールでのやりとり」が主となっているので、特にオフィスに縛られることなくリモートワークにすることも可能です。(私は自宅だと集中できないのでリモートワークは厳しいなと考えているのですが…)
自分はエンジニアになりたてなので今のところは考えられないのですが、将来的にフリーランスや業務委託・独立にシフトすることも他業種と比べて比較的容易であると思います。(無形商材 + どこでも働ける + 高単価案件が多い ため)

残業が少ない

上記の「自由な働き方ができる」でも記述したとおり、「長く働けば働いただけ成果が出る」というものでもないので、頭が疲れてきたらさっさと帰った方が効率的かと思います。帰る時間も特に縛りはないため、自分の裁量で決める事ができます。私の場合は1日0~1時間(月15~20時間)の間といったところです。(前々職は仕事が終わるまで部署全員帰れず23時まで強制残業(月100時間残業)とかあったので、世の中は選択を間違えると地獄をみるなと最近つくづく思います。。)
自由な時間で技術・ファイナンス・英語などの勉強時間も十分とれるようになりました。

仕事を楽しんでいる人・意識が高い人が多い

これはWebエンジニアに転職して一番思うことなのですが、本当に「Webエンジニア職」が好き・楽しんでいる人が多いです。まわりで「仕事がつまらなくて金のためだけに働いている」みたいな人は見たことがないです。仕事中もアプリ開発を楽しんで試行錯誤しているし、休日も「個人アプリ制作」とか「AIについて調べてみた」とか「勉強会(セミナー)に参加した」とか「仕事」=「趣味」みたいな人ばかりです。そういった中にいると「自分もなにかやらなきゃ置いていかれる」という気分になりモチベーションアップにも繋がります。

勉強会が頻繁に開催されており学ぶチャンスが豊富にある

勉強会(セミナー)と聞くと何か怪しい(投資、宗教?)と思ってしまう方もいるかと思いますが、エンジニアの勉強会は至極真っ当なものです。無料で参加できるものも多くありますし、その後の懇親会では主催者の人や参加メンバーとお酒を飲んだり、ピザを食べたりとポップな感じで開催されています。
内容としては、一般的なものでは有名企業のエンジニアが30分*4人程度で登壇するものもあれば、LT(ライトニングトーク 【決められたテーマについて5分程度でプレゼン】)大会、もくもく会(集まったメンバーでひたすらもくもく学習、最後に発表)、ハンズオン(実際に手を動かして技術に触れる)など様々な形式のものに参加することができます。都内であればほぼ毎日何かしらの勉強会が開かれているので、そういった会に参加すれば、「他社の知見」や「参加メンバーから得られるプチ情報」など自社にいるだけでは得られない多角的な情報を収集することができます。

グローバルな繋がりをもって働ける

「プログラミング・テクノロジー」と「海外」は切っても切り離せない関係です。Webエンジニアとして日々使っている技術は海外発のものがほとんどです(一部rubyなどのように国産のものはありますが..)。日本は製造業(ハードウェア)では強い(かった)ですが、ソフトウェアでは弱くアプリ開発はもちろんAIやビックデータなどの分野でも全く世界水準より遅れているのが現実です。そういった意味で、仕事で参照するのは「Qiita」以外は海外モジュールの公式ドキュメントやgithubのissue、「stackoverflow」「teratail」などの海外サイトQAが中心になってきます。
ここまで書くと英語の文章を読むのに労力を割くのはデメリットに感じますが、世界77億人の「知見」「アイデア」を仕事に活かすことができるメリットは国内1.3億人の知見から得られる情報と比べて70倍以上の効力を発揮できます。特にIT先進国の「アメリカ」「中国」「インド」の優秀なエンジニアから情報を得ながら仕事ができるのは「webエンジニア」の強みではないでしょうか。今後、グローバルを意識した情報収集を行っていかないと時代の流れについていけなくなると考えているので、仕事をする中で自動的にそういったことをやらなくてはいけない状況があるのは良いことだと思います。

Webエンジニアが足りておらず需要がある

経済産業省が発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によれば、2030年までに高位シナリオで「79万人」、低位シナリオで「41万人」のIT人材が不足になるという予測が出ています。たしかに、勉強会に参加しても「求人募集」はどの企業も行っているという感じがします。そういった意味で、数年は安泰な職業といえるのではないでしょうか?(将来的にAIに代替される可能性は十分ありますが..)
ただ、今後最も伸びるのは「AI」「ビックデータ」「Iot」の分野と予測されているので、アプリ開発はどうなのと思いましたが、こういった分野を活用するためには「データを収集するためのアプリ」「Iotに表示を行うアプリ」など機械と人間との接点が必要になってきますよね。もしアプリ開発者が必要なくなっても、アプリ開発に必要なスキルとAIやビッグデータは親和性が高く、シフトすることも他業種と比べて容易になるのではないでしょうか。

日常生活もIT技術で効率化できる

Webエンジニアとしてのスキルは仕事だけでなくプライベートでも有効活用できます。PC・スマートフォーン・スマートスピーカー・ITサービスなど今やITなくして生活するなんて無理だと思います。そういったITデバイスやITサービスの「自動化」や「サービスの連携」などをWebエンジニアのスキルを活用して行うことで、より便利に生活することができるようになります。例を上げると「AWS Lambda × Python × Selenium を使ってMoneyForwardに毎日自動入力する」、「React Native で自分専用にカスタマイズされたTodoアプリを開発する」、「Google Home と Slackを連携させてアイデアを即時的に記録する」などを比較的簡単に行うことができます。今後、さらにそういったITデバイスの進化は進むと思いますので、プログラミングを駆使してそういったデバイスをうまく操ることができれば生活する上で無駄な部分をどんどん削減していけると思います。

平均的な収入がある

日本のエンジニアはシリコンバレーのエンジニアと比べたら収入が低すぎると言われていますが、それでも日本人の平均給与くらいはもらうことができます。スキルアップしながら平均的な給与をもらうことができるので私自身はそこまで悪いとは思っていないです。ただ、もっと稼ぎたいという方は、スキルを磨きフリーランスになって自分で営業をかければ年収1000万円も夢ではないらしいので、「給与の天井が見えていて夢がない」という環境ではない気がします。

Webエンジニアのデメリット

時間が過ぎるのが早く感じる

これは年をとったと理由もありますが、Webエンジニアは基本「PCに向かって開発」→「Slackで報告」と仕事ルーティンが決まってしまい、新しい環境に出向くという機会がなくなってしまいます。いくら脳みそでは新しい技術を学び続けているといえど、体は同じルーティンなのでそれにすぐ慣れてしまい、その結果時間の経過が異常に早く感じます(周りのエンジニアも同じことを言っていたので間違いないと思います)。前職では「倉庫に行く」「工場に行く」「商談に行く」などデスクワークだけでなく結構様々な刺激があり、そのおかげか今よりは時間の経過が割とゆっくりだった気がします。
時間の経過が早いのはいいのか、悪いのかはわかりませんが、少なくとも会社帰りにどこかに出かけるなどを積極的に挟んでいかないと仕事のみの人生で終わってしまいそうな気がしています…。

東京に仕事が集中しており、出費がかさむ

Webエンジニア職の募集は都心に集中しており、地方は本当に選択肢が狭いです。勉強会もほとんど東京での開催なので、地方でモダンWebエンジニアになるのは現状ほぼ不可能ではないでしょうか(JavaやPHPなどのレガシー環境の案件は結構あるようです)。
東京に住むのは、地方出身者からすると苦痛以外の何ものでもありません。「家賃は高い」「食費は高い」「人が多すぎる」「満員電車やだ」。引っ越し費用も結構かさむのでよっぽどの覚悟がないと厳しいのではないでしょうか。(私はそのデメリットを払ってでもWebエンジニアになる価値はあると思っています。)

休日も勉強しないと技術の進歩にキャッチアップしきれない

メリットの部分でも少し触れましたが、Webエンジニアは「仕事大好き人間」が多く、他の業種より圧倒的に休日を使って自分のスキルのアップデートをしている人が多いです。そのため、少しサボっているとあっという間に技術トレンドについていけてないといったことが発生します。「技術が大好き」という人でないと今後仕事を続けて行くのは正直難しいと思います。

1日中PCと向き合っているので肩がこる

1日中基本的にPCに向き合っての作業なので、とにかく肩がこります(血流が悪くなります)。全然実行できていないのですが、休日の「運動」は将来の健康を保つ意味でも必須と言えるのではないでしょうか。

あまり喋らないので、口の筋肉がたるみよく噛むようになる

あんまり良くないのですが、基本的に会話はslackで済ませてしまうことが多く(履歴も見返せるため)、「1日一言も喋ってないや」っていう日も稀にあります。そのため、スーパーの会計時に声が思うように出なかったり、人に説明する際に言葉が噛み噛みになってしまうといったことが頻繁に発生します。口の運動も必要なようです…。

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