孫子の兵法に学ぶビジネス

万里の長城画像

孫子の兵法は、中国の最も古い兵書ですが、その戦術や戦略は現代のビジネス戦略に通づるものがあります。現代社会では戦争や武器は登場しませんが、世知辛い世の中を生き抜くためにはスキルと経験を磨かなければ生き残ってはいけません。また、戦術を解く書であるにもかかわらず、極力戦争をさけるための方法を第一に考えているところも面白いです。孫子の兵法を学びながら私自身の考察も含めてまとめました。



兵とは詭道なり。

意味合いとしては、「正常なやり方に反したしわざ」という意味です。できるのにできないように見せかけたり、強いのに弱いように見せたり、あるいは相手が安心している時は疲れさせたり。常に自分の内情を相手に知られず、相手をかき乱す必要が必要であるということです。ビジネスにおいては自分のもっている情報を相手に全て筒抜けにならないようにするといったことでしょうか。

兵は拙速なるを聞くも、未だ巧久なるを睹ざるなり

意味合いとしては、戦争を長引かせても軍を疲弊させるだけで、あとしまつができなくなる、よって早期決着を目指すべきと言う意味です。ビジネスにおいても間違った戦略をたててしまった場合、その戦略にしがみつくのではなくすぐに新しい戦略を考える方が良いと言うことではないでしょうか。

戦わずして人の兵を屈するは善の善なり

意味合いとしては、戦闘をせず敵を屈服させるのが一番すぐれた方法で、百戦百勝よりも良いということです。ビジネスにおいても相手を交渉によって打ち負かし続けるよりも、事前に敵の陰謀を打ち破り、こちらの緻密な戦略により交渉以前に相手に勝ち目がないことをわからせることができれば、無意味な時間を使うことなく互いに利を得ることができます。

勝を知るに五あり

孫子いわく、勝利を手ににするためには以下の5つの方法があります。
1.戦って良い時と悪い時をわきまえる。
2.大軍と小勢の扱い方を知る。
3.上下の身分のものが心を合わせる。
4.よく準備を整えて、油断している敵にあたる。
5.将軍が有能で、主君がそれに干渉しない。

ビジネスにおいて、勝利を掴むためには自分のことをよく知り、敵のことも良く調べて把握することが重要ということでしょうか。

違わざる者は、其の勝を措く所、已に敗るる者に勝てばなり

戦いに優れた人は、自分の軍が絶対勝てる状況で、敵の態勢が崩れた機会を逃さないという意味です。ビジネスにおいても、まず最初に自分が絶対負けないようしっかりと準備を整え、相手の隙を逃さず、攻め込むことが重要ではないでしょうか。

善く戦う者は、人に致して人に致されず

戦いが上手い人は、自分が常に主導権を握り、相手の思い通りにされることがないといった意味です。ビジネスにおいては、自分がどの程度の情報や利点をもっているのかを敵に知られず、相手の情報を何らかの手段(合法的な)で知ることができれば、相手を思うように動かし、有利に交渉を進めることができます。

将に五危あり

将軍にとって危険なことが5つあります。
1.かけひきをしない → 殺される
2.勇気にかけている → 捕虜にされる
3.怒りっぽい → 侮られ計略におちいる
4.利欲がなくて精錬 → 恥ずかしめられ計略におちいる
5.兵士を愛する → 兵士の世話で苦労させられる

まとめるとその場の感情に流され、行動する人間は組織を滅亡に導くということでしょうか。私自身、思い当たる節があるので、今後は常に感情に流されない論理的な行動の必要性を実感しました。

これを合するに文を以てし、これを斉うるに武を以てする

軍隊では恩徳でなつかせ、刑罰で統制すれば、その軍は必勝の軍となるといった意味です。ビジネスにおいても、信頼関係を築くまでは押さえつけて統制することを考えず、自分が信頼に値する人間だということを証明し、しっかりとした信用を得られたのち自分のやりたい、またはやってもらいたいことを伝えていくのが一番効率が良いということでしょうか。

地を知りて天を知れば、勝乃ち全うすべし

土地を知って自然のめぐりを知れば、どこでも勝てるという意味です。ビジネスにおいては、自分の業界・職種の動向・傾向、今後どういった変化が予測されるか、また現状自分のスキル、取り扱っている商材は業界・職種のスタンダードに達しているのかを常に把握しアップデートし続ける必要があります。

善く兵を用うるものは、譬えば卒然のごとし

卒然とは山に常にいる蛇のことだそうです。頭を討とうとすれば尾が助けに来るし、尾を討とうとすれば頭が助けに来る、腹を討とうとすれば頭と尾が助けに来るという意味だそうです。ビジネスにおいても、チームで戦略を組む場合、自分が仮に間違いを起こしたとしても、違う誰かがサポートする。誰かが間違えを起こした時は自分がサポートする。そういった連携を築けば、単純にミスが起きる確率を少なくすることができます。

明主賢将のみ能く上智を以て間者と為して、必ず大功を成す

優れた将軍すぐれた知恵者を間者として偉大な功績を成し遂げるといった意味ですが、ここで使われている「間者」という言葉は、いわゆるスパイという意味です。しかし、現代社会でスパイを敵会社に潜入させたらそれこそ犯罪になってしまいます。私が思うに、これからの時代はあらゆる人の行動や思考がリアルタイムでデータ化されていくため、そういったデータの中から敵会社もしくは自社の実情を正確に導き出せる人がすぐれた知恵者「間者」として活躍するのではないでしょうか。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする